生活習慣病の予防について
生活習慣病とは毎日の生活習慣の積み重ねにより引き起こされる様々な病状のことをいいます。
生活習慣病は以前、成人病と呼ばれ加齢に伴う病気だとされてきました。
しかし、これらの病気の発症に生活習慣が深く関係があることが証明され、平成8年12月に厚生省「公衆衛生審議会」が『成人病』を『生活習慣病』と改定しました。
昨日今日の生活習慣の乱れで起こる病気ではありません。
従って一度発症すると治りにくいという特徴があります。
以前、3大成人病と呼ばれていたものを始め、よく耳にするものばかりです。
- がん
- 脳卒中
- 心筋梗塞
- 動脈硬化
- 糖尿病
- 肥満
- 高脂血症
- 高血圧
食習慣、運動習慣、睡眠、アルコール、喫煙・・・ 毎日の生活習慣が健康を大きく左右します。
短い眼でみればさほどたいしたことはないように思われることも、 長い期間続くと取り返しのつかないことを引き起こす可能性があります。
- 糖尿病
- 肥満
- 高脂血症
- 高血圧
特に―
―は、『死の四重奏』と呼ばれるほど危険視されています。
この4つは、様々な病気を併発しやすく病気の元凶と言われています。
以前、脳卒中やがんなど成人病と呼ばれていた生活習慣病。
なぜ生活習慣病と呼ばれるようになったのか。
それは、その名前からもわかるように毎日の生活習慣の積み重ねから起こる病気であるということを認知してもらうためです。
生活習慣病を発症すると言われている原因には以下のようなものが挙げられます。
- 食事
- 運動
- 飲酒
- 喫煙
- ストレス
その中でも”食事”は健康の基本です!
毎日の食習慣が健康を大きく左右します。
短い眼でみればさほどたいしたことはないように思われることも、 長い期間続くと取り返しのつかないことを引き起こす可能性があります。
以下のことを踏まえた食生活を心がけましょう。
- 1日3食、起床就寝など生活のリズムを整える。
- 好き嫌いをせず、和食中心。肉より魚を。
- 油物とコレステロールの採り過ぎに注意(脂や干し魚、うなぎや卵黄など)。
- 塩分の採り過ぎに注意。
- どんな野菜でも良いのではなく、緑黄色野菜を。
生活習慣病と肥満
肥満と生活習慣病には密接な関係があります。
血液中のコレステロールや中性脂肪が増加すると、血管がつまりやすくなり脳梗塞や心筋梗塞・動脈硬化などを引き起こします。
その他、糖尿病なども肥満が原因となることが多いようです。
そんなことから、”肥満は万病の素”と呼ぼれます。
それでは、どれくらいからが肥満とされるのでしょうか?
肥満度を表す単位に、BMI(Body mass index)というものがあり、この指数で判断します。BMI = 体重kg / (身長m × 身長m)
仮に身長175cm・体重70kgの人を計算すると、
BMI = 70 / (1.75 * 1.75) = 22.85 となります。一般的に、BMIが25以上ならば肥満と判定されます。
肥満の原因は、摂取カロリーと消費カロリーのバランスが崩れることです。
歳とともに代謝能力は低下します。
若い頃と同じ食生活では、カロリーを消費しきれずだんだんと太ってしまいます。
若い頃より食べる量を減らし、体を動かすことで肥満は予防できます。
なぜ、運動が生活習慣病を予防するのでしょう?
それは定期的に運動を続けることで肥満を防げるからです。
他にも、体を動かすことで気分がリフレッシュしストレス解消になるといった利点も得られます。
運動をすることにより筋肉がつき基礎代謝が高くなります。
基礎代謝が高くなると、エネルギーを多く発散してくれるので必然的に太りにくくなります。
また、循環器系や呼吸器系の機能を高めることにも繋がります。
それでは、どのような運動が効果的なのでしょうか?
短期間で終わってしまうようでは効果はありません。
長期間継続して無理なく続けられる運動を選んでください。
種類としては、無酸素運動による筋肉運動ではあまり効果がなく、ウォーキングやサイクリング、水泳や水中ウォーキングなどといった”有酸素運動”が効果的です。
有酸素運動は、20分経過後から脂肪をエネルギーとして燃焼し始めますので、 有酸素運動は20分以上しなければ意味がありません。
1回の運動は最低でも30分は行いましょう。
その他の目安として週に180分以上の運動が理想的です。
運動を継続して続けるためには、自分のペースを守りゆっくり行います。
ウォーキングやサイクリングであれば、周りの景色をゆっくり観察できる程度でいいです。
(脈拍が1分に120回以下の運動にとどめます)
自分が楽しみながら行えるような工夫も大切です。
サイクリングをしながら、「こんな道もあったんだ」とか、 「明日は行った事のない場所へ行ってみよう」といった楽しみを探すのもいいですね。
楽しめることであれば、無理なく生活習慣の一部に取り込みやすいです。
高血圧症・高脂血症・糖尿病などの生活習慣病を引き起しやすくなっている状態のことをメタボリックシンドローム(Metabolic Syndrome)といいます。
最近の研究により肥満、特に内臓脂肪蓄積による肥満が生活習慣病と大きく関わることがわかってきました。
内臓脂肪型肥満は、皮下脂肪型肥満より高血圧症・高脂血症・糖尿病などの生活習慣病を引き起こしやすいのです。
どれくらいからがメタボリックシンドロームなのでしょうか?
メタボリックシンドロームの診断基準
- 内蔵脂肪の蓄積
腹囲(へそ周り)
- 男性 85cm以上
- 女性 90cm以上
(男女ともに、腹部CT検査の内臓脂肪面積が100cm2以上に相当)
内臓脂肪の蓄積をチェックします。肥満の判定によく用いられるBMI(体格指数)ではなく、腹囲で判定します。内臓脂肪の蓄積に加えて、下記(脂質異常、高血圧、高血糖)の2つ以上の項目があてはまるとメタボリックシンドロームと診断されます。
- 脂質異常
- 中性脂肪 150mg/dL以上
- HDLコレステロール 40mg/dL未満
のいずれかまたは両方
※メタボリックシンドロームでは、過剰な中性脂肪の増加とHDLコレステロールの減少が問題となります。 - 高血圧
- 最高(収縮期)血圧 130mmHg以上
- 最低(拡張期)血圧 85mmHg以上
のいずれかまたは両方
※高血圧症と診断される「最高(収縮期)血圧140mmHg以上/最低(拡張期)血圧90mmHg以上」
より低めの数値がメタボリックシンドロームの診断基準となっています。 - 高血糖
- 空腹時血糖値 110mg/dL以上
※糖尿病と診断される「空腹時血糖値126mg/dL以上」より低めの数値で、「境界型」に分類される糖尿病の一歩手前がメタボリックシンドロームの診断基準となっています。